2022年4月~NISA運用の主銘柄としてるeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)を解説します。
SBI証券の月間販売額ランキング(2022年4月時点)ので全投資信託2位の販売実績のある有名ファンドです。
オルカンの名称で広く投資家に浸透しています。


初心者~ベテランまで問わず、全ての人におすすめの投資信託です
オルカンの概要
本ファンドは以下のような概要となります。(2022年5月 交付目論見書より抜粋)
項目 | 内容 |
---|---|
タイプ | インデックス型/株式100% |
日本を含む全世界の株式市場の値動きに連動する成果を目指す | |
投資対象地域 | 全世界 |
純資産総額 | 5,025億円(2022年5月3日時点) |
連動指数 | MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス |
為替ヘッジ | なし |
運用会社 | 三菱UFJ国際投信 |
信託報酬率 | 0.1144% |
購入時手数料 | なし |
ファンドの仕組み
世界の先進国・新興国の株式で構成されるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスに連動しています。
株式に特化していますが投資先は全世界なので非常にバランスのとれたファンドです。
地域別の構成比率は以下のとおりです。約6割がアメリカで次いで日本です。


組入上位10銘柄
組入れの上位銘柄にはアメリカのIT企業が多く入っています。オルカンは企業の時価総額にあわせて保有割合を調整する時価総額加重平均型のファンドですので、どうしても時価総額の高いアメリカの企業が上位に入ってきますね。
時代ごとに経済や企業の状況は変化していきますが、組み入れ銘柄や各地域への投資割合をプロの運用会社が最適なポートフォリオを組んでくれるので安定した成績につながっています。


為替ヘッジは無し
為替ヘッジはないため為替相場による影響を直接受けます。円安になると利益になりますが、円高に動くと損失が発生します。
類似ファンドとの比較
全世界に投資する類似ファンドには他に楽天バンガード・ファンドやSBIの雪だるまがあります。成績は、それほど大きな違いはありませんが、オルカンは突出して純資産額が大きく、その伸びは他を上回っています。
オルカン | 楽天バンガード | SBI 雪だるま | |
純資産総額(2022年5月3日時点) | 5,025億円 | 1,721億円 | 569億円 |
オルカンをおすすめする3つの理由
①運用成績の高さ
設立した2018年10月から比べるとわずか3年ちょっとで基準価額は約1.6倍になっています。しかもこの間コロナショックで大きく急落があっての中でこの伸びでありパフォーマンスの高さが際立ちます。


②コストの安さ
オルカンは信託報酬を含む運用コストが最低水準です。(信託報酬率は0.1144%)
長期投資にとってこのコストは特に重要です。為替ヘッジをかけていないこともコストの安さにつながっています。
一般的に投資ファンドのコストとしては信託報酬の他、購入時手数料、売買委託手数料、監査報酬、信託財産留保額など様々なものがありますが、それら全て含めた実質的なコストでもオルカンは非常に優れていると言えます。
③分配金がないので余計な税金が発生しない
投資信託は基本的に中長期での運用です。よく勘違いしている方もいるのですが、分配金は必ずしも利益を還元している訳ではありません。場合によっては元本を崩して配当に回す場合ですらあります。
分配金のデメリットは支払いや再投資の都度、税金対象になってしまうことから、この手のファンドは私は避けるようにしています。
まとめ
今回紹介したオルカンは日本を含むタイプのものですが、日本を除くタイプのものもあります。ほとんど同じ動きをしますが、日本を投資対象から除きたい方はこちらのタイプを購入すれば良いでしょう。
日本を除くタイプのオルカン:三菱UFJ国際 eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)
また直接的なメリットではありませんが、オルカンは世界経済へ投資しているのと同じような感じなので、おのずと世界の経済に対して関心を持つことになり、経済リテラシーの習得につながる部分があります。
私も全世界株式ファンドへの投資(オルカンとは別ファンド)を2013年ごろに始めましたが、そこから世界経済への興味が出てきて、経済や金融のリテラシーを身に付けるきっかけになりました。
投資の王道ともいえる商品ですが、金融商品である以上、今後も確実に利益を保証するものではありません。
特に海外投資をする方はアメリカ株中心の運用が多いですが、いつまで成長が続くかは分かりません。
どこかの特定の地域ではなく世界経済へ投資ができ、最安のコストで運用できる。ぜひ長期投資の柱にしたい商品です。

